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カフス(カフリンクス)を、システム&構造別に大きく4つに分け、各部の名称、つけ方、コーディネートをご案内いたします。
バネ式 Bullet Back Closure / Swivel Back Closure
スイベルSwivel式、フラップFlap式、T字バネ式など、いろいろな呼び方があります。構造的には、写真2に示す通り、外側がフェイスface、内側がバッキングbacking、フェイスとバッキングをつなぐ部分をポストpostと呼びます。
写真2
バネ式は最も一般的な留め方です。装着が簡単ですが、バッキング(スイベル/フラップ)を垂直にしたとたんに、ボタンホールからスルリと抜け落ちやすいた め、失くしたり、壊したりしがちです。また、バネが使ってあるので壊れることがあります。但し、高級ブランドのジュエリークラスともなれば、バネ式でも相 当しっかりした作りになっています。
チェーン式 Chain Link
チェーン式は、フェイスとバッキングをチェーン、あるいはチェーンとバーの組み合わせ等でつないだものです。カフリンクスが登場した当時のもっとも伝統的な留め方で、このタイプは英国製に多く見られます。
フェ イスとバッキングが同一、あるいは若干サイズを変えてチェーンでリンクさせたものをダブルフェイスと言います。フェイスとバッキングの区別がなく両方使え るダブルフェイスは、人に見せるだけでなく自分でも楽しめるため、カフリンクス上級者やレクターが好んで選ぶようです(写真3、4)
写真5は、ペットの肖像画にクリスタルでフタをしたボタン状のフェイスとコイルバーをチェーンでリンクさせたもの、写真6は大きな豆(ふくふく豆)と小さな豆(いんげん豆)をチェーンでつないだ、チェーン式のダブルフェイスタイプです。
装着するのに少しコツがいりますが、すぐに慣れます。また、バネ式のように外すときに抜け落ちたりすることがないため、高価なカフリンクスやおしゃれなタイプに多い留め方です。
チェーンリンクタイプのカフリンクスは、バネ式に比べて多少ルーズなため、着ける人のセンスと経験によって、セクシーにもなり、だらしなくもなる、ちょっとチャレンジングなカフリンクスです。
固定式 Fixed Backings
固定式とは、フェイスとポストとバッキングが一つから成るカフリンクスで、一体型とも言います。バーベルタイプやダンベルタイプもこれにあたります。バネ式 のスイベル/フラップとは異なり、バッキングがポストに固定して動きませんので、装着するのに多少慣れが必要ですが、慣れてしまえばいちばん着けやすいか もしれません。一体型は壊れにくく長持ちします。
このタイプはチェーンタイプとは逆に、カフスをピシッと留めてくれます。
バ ベット・ワッサーマンBabette Wassermanの「ソーサーストーン」というカフリンクスは、小ぶりのフェイスとバッキングの間に、ポストを移動する大きめのソーサーがついていて、 そのソーサーをフェイス側に移動させたり、バッキング側に移動させたりすることによって、表情の異なるカフリンクスが楽しめるダブルフェイスの面白いデザ インです。
固定式は、どちらかといえばカジュアルなイメージです。
ボール式 Ball Return
ボー ル式はチェーンリンクと同じタイプの留め方で、バッキングがボール状のものを言います。チェーンリンクは装着するのにコツがいるため、カフリンクスに慣れ たコレクターが好むタイプですが、ボール・リターンなら装着が比較的簡単です。また、チェーンリンク同様に「あそび」をもたせた着け方ができます。ボー ル・リターンはおしゃれ&セクシーでありながら装着も簡単という利点をもったタイプと言えます。
当然、ボール・リターンはリバーシブルとして付けることが可能です。バッキングに金や銀のボールを使ったデザインの他、フェイスとバッキングを同じ素材で 凝った細工に仕上げたものもありますし、別のフェイスとバッキングをリンクさせ、リバーシブルを楽しむことができるデザインもあります。
ボールの固定式カフリンクスもあります。
その他の留め方
カフリンクスの基本は、外側と内側を何かでつなぐ(リンクさせる)こと。これでいけば、ありとあらゆるリンク方式が考えられます。
究極はボルトとナットでしょうか。18金で作ったボルトをフェイスに、ナットをバッキングに使った洒落たカフリンクスが19世紀のアンティークに見られます。古めかしいイメージは微塵もなく、とてもスタイリッシュです。
チェーンリンクのチェーンの代わりに、8の字型、ヘアピンカーブ型、Uの字型、茄子環形など、実にさまざまなリンクが使われています。
スナップのようにパチンと留めるカフリンクスもあります。20世紀初頭にアメリカ合衆国で開発されたもので、特許番号が入っています。スナップ式はシャツを着る前に付けておくことができますので、装着が簡単なためか、おしゃれで忙しい人に人気があるようです。
アブミ式は、フェイスとバッキングの両方に付いた馬の鐙(あぶみ)のような輪を袖に通し、パタンと折り曲げる方式です。アールデコのころに開発されたメカニ カルなカフリンクスで、カルティエやティファニーにも見られます。ポストの先端にダイヤモンド、サファイヤ、ルビー、あるいはオニキスなどをはめ込んだも のが多く見られます。輪の部分は、典型的な鐙のほか、円いリング状が多いようです。ダンディーでエレガントな装いのほか、着け方によってはカジュアルにも 使えます。アブミ式は男心をくすぐります。
結局、美しく、着け心地がよくて、着けやすければ、カフリンクスは何で留めてもよく、リンクできて機能的で美しければいいのです。ルールはありません。
みなさまはどの留め方、形がお好きですか?